癌になっちまった。

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数年ぶりにブログを更新する一発目のお知らせが「癌告知」になるとは、少々自分でもキツい。

 都内での生活に見切りをつけ、湘南に移り住んでから早くも5年になる。その間の出来事やら新しい出会いなど、積もる話は山のようにあって、それらについてはおいおいに話していくよ。
 以前は「一生遊んで暮らしてえ」などとはばかることなく公言していた俺が、還暦を迎えて初めて人並みに働き、遅ればせながら社会人として後ろ指をさされる事もなく真っ当に生活して、3年経った今でも、機嫌よく元気で労働に励んでいる。今じゃそのビルメンテナス会社で現場のエ-スとして大活躍してる。自画自賛じゃないけど、我ながら大変よく頑張っています!ってとこだよ。

 昔よく「俺の職業は矢納栄だ」と口にしていたけど、バンドマンの俺、花稼業の俺、そして今の俺、どれもが俺であって、この先どのようになるかはわからないけど、自分の生き様に不安や後悔は全くないよ。ただあるとすれば健康についてだな。

 自分の近しい人が癌だと知った時「病気と向き合って頑張れ。癌なんぞに負けんじゃねえ。」とは言っていたものの、自分自身の身の上となって初めて感じる不安や揺れる気持ちを知ったよ。ちょうど2年前藤沢市の健康診断を受け、前立腺肥大と診断されたんだ。おしっこの出が悪かったり、トイレに行く回数も多いなどの自覚症状もあったからな。それで処方された薬の服用と2ヶ月に一回の検査が始まった。検査と言っても尿検査と血液検査で、前立腺の場合PSAの測定値を検査して癌か肥大かを調べるんだけど、ここ1年ほどそのPSAの数値が上昇し、これまでの検査に加え、MRIやCT検査もするようになった。

 そして前回のMRIの検査で膀胱に異常ありとわかり、急遽膀胱鏡検査の結果、膀胱内に2cm大の腫瘍が確認されたんだよ。今月の25日に腫瘍摘出手術と併せて前立腺の細胞も摘出することになった。つまり俺の病気は現在のところ二つ、膀胱癌と前立腺で、流れとして一番ベストなのは、摘出した腫瘍が良性の癌で、なおかつ前立腺も生検の結果癌でない事。最悪な結果は膀胱癌が悪性腫瘍で膀胱全摘出、前立腺も癌と判明した場合だ。さらにもっとヤバいのが腎臓への転移。いずれにしても25日の手術結果しだいとなるわけだよ。

 今だって酒も飲めるし波乗りだって出来る。なんにも普段と変わってないのに、俺の体の中では大変な事が起きてる。こりゃこの事実を受け入れるのは少し時間がかかったよ。今でこそ「俺という男の厚さというか重さというか、自身の真価が試されてる時なんだ」そう受け止められるようなってきている気がするけど、こうして書き込むことで気持ち奮い立たせてるよ。

先ずは病気のお知らせまで。