燈火

キャンドル

 

2年前のクリスマスに日頃大変お世話になっている人へプレゼントしたキャンドルアレンジ、生花だけ近所の花屋で買い他の花材は庭のグリーンで調達して作った。

毎年クリスマスのシーズンはキャンドルアレンジやリースを作る。そして毎回思うのは、クリスマスの時期だけのアレンジじゃもったいなくて、春夏秋とそれぞれのシーズンにあわせたキャンドルがもっと一般的に広まってもいいんじゃないかという事だ。

キャンドルの炎はいいぞ。特にこのゆらぐ明かりに浮かび上がる花達の表情は神秘的でさえある。あの東北大震災の時ここ湘南は計画停電の区域になり、電気が使えない時間はロウソクの灯りで過ごした。ものを考えたりひらめきが欲しい時このロウソクの灯りは最適だ。ロウソクに限らず、薪ストーブや焚き火などにも同じことが言える。きっと人の心を優しくする力があるんだな。

いまの時代、街や家庭内ではLEDの光が人の生活を支配してる。確かに科学の進歩で合理性や利便性を追求した結果の事ではあるんだろうけど、どうも味気なくていけない。

七里ケ浜から江ノ島へ向かう海沿いを走る江の電の駅に鎌倉高校前がある。3年くらい前までクリスマスの時期になるとシンプルに駅舎の屋根と柱だけ小さな白熱灯がともり、それはそれはロマンティックな景色で、暗くなってから遠回りしてでもあの駅の前を走るのを楽しみにしていたもんだ。それが一昨年あたりからLEDライトに変わってしまい、冷たくて全く味気ないものになってしまった。

世の中の流れがそっちに傾くこのご時世だからこそ、せめて自分の生活の場だけでも心安らぐ灯りに身を置く時間は欲しいもんだな。kyanndoru